蔦温泉
蔦温泉(つたおんせん/青森県)の特徴
蔦温泉の歴史は古く、平安時代後期の1147年(久安3年)には既に湯治小屋があったことが文献に残されています。十和田湖樹海と呼ばれるブナの原生林に覆われた、南八甲田山麓の標高460メートルに位置する一軒宿です。
蔦温泉の名前の由来は「木に絡むツタ植物が豊富にあったことから」が有力ですが、真相ははっきりしません。
歴史と木のぬくもりのある名湯
蔦温泉は明治の文人、大町桂月がこよなく愛した温泉で、建物も湯船もブナやヒバなどの全て木造り。湯治場としても明治・大正時代から知られている名湯です。
豊かな自然に囲まれた宿は、正面に明治時代に建てられた木造2階建ての本館がどっしりと構え、その左側に2005年にオープンした西館が建っています。柱や手すりなど自然のままの木が使わており、正面玄関の軒下にある古い欄間などはまさに100年以上の歴史を物語っています。
一般的な温泉は地中から湧き出しており、そこから配管などで湯を湯船に引き込んでいるケースがほとんどです。しかし蔦温泉は、湧いて出る源泉の上に湯船を設置して湯屋を建てているため、湧き出してきた源泉にそのままつかることができる貴重な温泉となっています。
湯船の足元から流れ出る湯は湯量が多く良質。少しピリピリした感じがする浴感です。無色透明で湯の外見的な特徴はありませんが、呼吸器の疾患やリウマチに特に効果的で、その効能を求め全国から短期・長期の湯治目的で宿泊客が訪れます。
蔦温泉の効能
- 呼吸器系疾患
- ぜんそく
- リウマチ
- 美肌ほか
蔦温泉の泉質・情報
泉質:ナトリウム – 硫酸塩・炭酸水素塩 – 塩化物泉
泉温:44℃
所在地:青森県十和田市大字奥瀬蔦野湯1
交通:自動車の場合 青森駅から約90分 国道4号⇒国道103号経由、八甲田・十和田湖方面